文章の書き方・読み方

時短で高評価!社会人の読書感想文の書き方(無料テンプレート付)

読書感想文は、小・中・高校で苦労して書いた方も多いはず。
しかし社会人になってから、内定した会社や資格取得などで読書感想文が課されることもあります。

・最初に何から書き始めていいかわからない。
・書くことが決まらず時間がかかる。
・そもそも課題図書を読む時間が取れない……

と悩んでしまう方も多いでしょう。

ですが、安心してください!社会人の読書感想文には決まった型(テンプレート)があります。
型に沿って書けるようになれば、時短で仕上げられ、しかも読書感想文を読んだ上司や人事から高評価を得ることもできます。

この記事では、社会人の読書感想文のテンプレートに加え、課題図書を時短で読むコツや、書く内容をズバリと決められるワークシートを用意しました。
この記事を読み終わると、

・読書感想文で書くことに迷わない!
・時短で高評価の読書感想文の書き方がわかる!
・課題図書を時短で読める!

ようになること間違いなしです。
ぜひこの記事を参考に、時短で書けて高評価を得られる読書感想文を書けるようになってください。

文章作成・校閲のプロの筆者が、ていねいに解説します!


 

社会人の読書感想文 テンプレート

さっそくテンプレートを紹介しましょう。

【結論】
(作者名)の『(書名)』を読み、今後当社で実践したいと考えた具体的な取り組みが3つある。

【説明】
具体的な取り組み:
1つ目は、○○○○である。
現状、(今の状況の説明)だが、この取り組みを通して、(本来あるべき理想的な状態)を目指したい。

理由:
そう考えるようになった理由を書く。
・そもそも当社の理念では……だが、現状は……であり、理念とのギャップが生じている。
・『(書名)』では、「(目次)」の項で……と述べている。
・筆者の考えを当社の事例にあてはめると……というヒントが得られた。
・実現のために、私が今できることは……。

【結論】
以上の通り、『(書名)』を読み、3つの取り組みを実践したいと考えた。大きい目標だが、実現のため、今からできることを着実に取り組みたい。

高校までの読書感想文と全然違いますね……。これでいいんですか?
大丈夫です!社会人の読書感想文は、学生時代とは根本的に異なります。
実は、あなたの感想や学んだことは全く求められていないんです。
ええーっ!本の感想や学んだことを書くのが感想文じゃないんですか?
社会人の読書感想文は、「感想文」ではなく「報告書」です。「報告書」なので、あなた自身の感性は全く求められていないんですよ。
本を読んで、あなた自身が感銘を受けたり、何かを学んだりしたことは、読み手にとって関心がありません。書くべきなのは、「それであなたは何をするのか?」ということです。
な、なるほど…。学生時代とは視点を変えて書く必要がありますね。
そして読書感想文は「報告書」なので、結論から書きます。言いたいことは3つにまとめましょう。
どちらも社会人の文章の基本ですね。勉強になります。
書き方の要点

①社会人の読書感想文は「報告書」。
②あなた自身の感想や学んだことではなく、本を読んで今後、具体的に何をするのかを書く。
③結論から書き、言いたいことは3つにまとめる。

必ず盛り込む!3つのポイント

社会人の読書感想文には、必ず盛り込みたい3つのポイントがあります。これらを入れるだけで、上司や人事から評価されること間違いなしです!
入れるだけで高評価!?どんなポイントですか?
簡単に言えば、「会社の課題発見と解決」です。具体的に解説していきましょう。

①会社(部署)の方向性と自分の実現したいことが一致している

「会社(部署)の理念の実現のために、自分も協力したいと思っている」ということを明確に示しましょう。
内定者や、社会人で年次の浅い人は「そんな大層なことなんて書けない…」と思いがちですが、今の自分の立場から、書けることを書けば大丈夫です。

例:食品会社の営業
理念「安心して食べられる商品作りで社会に貢献する」
営業部「自社食品の安全性を消費者視点でまとめ、より多くの人に伝える」

社会人の読書感想文は、上司や人事へのアピールの場でもあります。
「今後やってみたい仕事がある」「異動したい部署がある」などの希望があれば、盛り込んでおきましょう。

僕、特にやりたい仕事とかないんですけど…。
そういう人は今の仕事の延長線で書いておけばOKです。
そもそも読書感想文でこうした書き方ができる人は少ないので、テンプレートに沿って書くだけで自然と一目置かれる文章になりますよ。
なるほど!今の仕事を見つめ直す機会にもなりそうです。
しかも高評価されるなら、一石二鳥ですね!

②課題図書を読んで、会社の課題を発見・解決するヒントを得た

課題図書をなんとなく読んでいても、書く内容は浮かんできません。
特に伝記などの長い本の場合は、最初の方に読んだ内容を忘れてしまうことも。
内容が浮かばないと、ああでもない、こうでもない…と書き直し、時間がかかってしまいますよね。

そんな時におすすめなのが、自分の今後の行動に活かせそうなエピソードだけにアンテナを張って読む方法。
社会人の読書感想文の軸は「課題発見と解決」です。
会社の課題につながる部分を見つけ、解決のためのヒントを課題図書から見つけることを意識して読みます。
飛ばし読みができるので、読む時間も大幅に短縮できます!

「課題図書を読んで、改めて会社の理念(原点)に立ち返った」という書き方が定番ですね。
ベタですが、課題図書自体がそうした企業理念をふまえていることが多いので、書きやすいです。
おおお…そんな裏技が…

③課題図書の内容を、自分が起こす具体的な行動に落とし込んでいる

②で見つけた会社の課題を、実際の自分の業務に落とし込んで考えてみましょう。

・全部解決できなくても、自分の仕事の範囲でできることはないかを探す
・単なる「意識改革」にとどめず、具体的な行動で書く
・第三者視点で書かない。(自分が何をできるかを書く)

課題発見と解決か~。
「まだ一人前でもないのに偉そうに……」と思われないですか?
思われないです!
だって「与えられた仕事をがんばります!」という人より、現状の課題を発見し、改善の方法を考えて実行する人の方が、会社に貢献してくれそうじゃないですか?
た、たしかに…。
社会人になると、自分の考えを聞いてもらえる機会はほとんどありません。
読書感想文は貴重な機会ですから、「自分は課題発見と解決ができる人間です」と遠慮なくアピールしましょう!


 

よくあるミス

①結論から書いていない

・本を手にとったきっかけ
・自分の生い立ち
・起承転結のストーリー仕立て
・課題図書の要約やあらすじ

社会人の読書感想文では、こうした項目はすべて不要です。
書き出しは結論から、ズバリ書きましょう。

学生時代の読書感想文では必ず書いていたのに、本当に書かなくていいんですか?
むしろ書いてはいけないです!
社会人の読書感想文では、こうした項目は字数稼ぎと判断されるだけでなく、「何が言いたいかわからない」と思われ、読んですらもらえません。
うっ…!厳しいですね……。
社会人は忙しいですからね。大切なのは「課題発見と解決」です。この軸がぶれなければ大丈夫ですよ。
生い立ちなども、説得力が増すために必要であれば、少しなら盛り込んでもよいかもしれません。
気をつけます…!

社会人の読書感想文は必ず結論から書き始める。

②感想に終始する・自分の成長だけを述べている

社会人の読書感想文は「課題発見と解決」が軸です。
感想に終始している感想文は、「で、何が言いたいの?」を思われてしまいます。
本を読んで考え方が変わったのであれば、それをどのような行動に移すのかまできちんと書きましょう。
以下では、社会人の読書感想文のNGワードを紹介します。

NGワード例

・「視野が広がった」
・「すごいと思った」
・「感銘を受けた」
・「感心した」
・「心を動かされた」
・「勉強になった」
・「共感した」
・「私は……と学んだ」

NGワード、結構多いですね……。どうやって書いたらいいんでしょうか?
心情語と一人称を使わないようにすれば、簡単に書けますよ!
「面白かった」「感動した」などの気持ちを表す言葉を使ったり、「私は……」と書き始めたりしないということですね。
ふむふむ……。つい書きたくなってしまいますが、どうしてダメなんでしょうか?
NGワードはすべて「書いているあなた」にフォーカスしている言葉です。書くべきなのはあなたの成長や感想ではなく、発見した課題と解決のための行動です。
社会人の読書感想文は、ただ思っているだけではダメということですね。
その通り!だんだんわかってきましたね。その調子です!

心情語と一人称は使わない。

③疑問や投げかけで終わる

読書感想文の書き終わりを、「……ではないだろうか?」といった疑問形や、「……はまだ始まったばかりである」などのあいまいな投げかけにするのはNGです。
社会人の読書感想文は「報告書」です。疑問や投げかけで終わらせず、「結論」を書きましょう。

読書感想文って書き終わりも困るんですよね……。
疑問とか投げかけで終わりたくなる気持ち、私はよくわかります。
社会人の読書感想文は結論から書き始めているので、書き終わりでも結論を繰り返せば大丈夫ですよ。
テンプレートに沿っていれば、途中の説明でかなり具体的に書けているはずです。
締めくくりは「実現のために今からできることを着実に取り組みたい」のようなさらっとした終わり方でもOKです。

疑問や投げかけはNG!結論をハッキリと書く。


 

15分で読める!時短読書術

社会人の読書感想文を書くにあたって、課題図書はとりあえず読みましょう。
読まずに当たり障りのないことを書こうとすると、手詰まりになり、結果として時間がかかってしまいます。
遠回りに見えますが、課題図書は読みましょう。

実は読書が嫌いなんです!できれば読みたくないんですが……。
全部を読む必要はありません。拾い読みで十分です!これから15分で読める時短読書術を紹介しますね。

①まえがき・あとがきを読む

合計15ページもない部分なので、ここだけはきちんと読みましょう。
前書きと後書きには、本の全体像や筆者の主張の要約が載っています。
課題図書がどういう主張の本なのか、ここで大づかみしましょう。
余力がある方は、巻末の解説を読むのも良いです。

②目次に目を通す

目次は課題図書全体の構成をまとめている部分です。
自分の会社の仕事や、今担当している実務があれば、それに関連しそうな箇所を見つけましょう。

③拾い読みをする

目次を元に、自分の今後の行動に活かせそうな部分だけを拾い読みします。
「使える!」と思った部分は、マーカーを引いたり、ふせんをつけておくと、後で探す手間がなくなるので便利です。

30分で書ける!ワークシート

社会人の読書感想文の方向はわかったのですが、書く内容がきちんとまとまるか心配です……。
ふむふむ。たとえば書いているうちに何が言いたいかわからなくなってしまった……なんてことはありますか?
あります!それでほとんど書き直しなんてことも日常茶飯事で……。
そんな方のために、30分で書ける!ワークシートを用意しました。
このワークシートを埋めていけば、「書いているうちに何が言いたいかわからなくなってしまった」ということもなくなります。
読書感想文を書くときはぜひ使ってみてくださいね。

①会社の理念
ホームページやパンフレットに載っていますので、そのまま写しましょう。

②会社の課題や伸びしろ
内定者なら内定者、入社しているならあなたのいる部署から見た視点で、思うところを書いてみましょう。
「偉そうだと思われるのでは……」と遠慮する必要はありません。
それがあなたならではの視点になり、高評価につながります。

③課題図書で重要そうだと思った所
課題図書を読み、印象に残った部分や、自分の今後の行動に活かせそうな部分を引用して書いてみましょう。

①②③を書き出して、共通する部分があれば、線で結んでみましょう。結べた部分が、読書感想文の軸になります。
軸が決まったら、「あなたが実際にやりたい取り組み」→「今自分ができること」と深堀りをしていきましょう。
あなたの問題意識から浮かび上がった内容なので、「字数が足りない……」と悩んだり、「何が言いたいかわからなくなってしまった」と困ることもありません。
読書感想文は書き始める前に、こうしたワークシートで整理をすると時短につながります。ぜひ参考にしてみてください。

おわりに:なぜ読書感想文を書かせるのか?

いろいろ教えてくれてありがとうございました。それにしても、どうして社会人になっても読書感想文を書くんでしょうか?
大きく2つの理由があります。簡単に解説しますね。

①業界の考えや会社の理念を知ってもらうため

読書感想文を通じて、上司や人事部はあなたに業界の考えや会社の理念を知ってもらいたいと考えています。
課題図書は「仕事を進めていく上で、こうした考え方を知っていてほしい」というメッセージでもあるのです。
こうした意図を満たすため、あなた自身が課題図書を通じて理念をきちんと落とし込むことができたと示すことが、読書感想文のゴールです。
必ずしも課題図書の内容に100%賛同する必要はありません。自分なりに噛み砕いて、どのように考えたかを示すことの方が重視されます。

②あなたの考え方を知るため

ここでの「考え方」とは感性という意味ではありません。
求められる考え方は、あなたがどのような課題を発見し、解決のためにどのような行動をしたいと考えているかです。
つまり、社会人の読書感想文の軸である「課題発見と解決」ですね。
社会人の読書感想文は、ありのままの感想を書いても意味がありません。
あなたの書いた読書感想文は、どんな巡り合わせで誰の目に止まるかわかりません。来たるチャンスを逃さないよう、あなた自身をアピールしましょう。

時短で高評価の読書感想文を書こう!

以上、社会人の読書感想文の書き方を紹介しました。
読書感想文は正しく書けば、時短で高評価を得られるだけでなく、自分のやりたいことや仕事の棚卸しにもなります。
せっかくの機会ですから、ぜひあなた自身の役にも立つ読書経験になることを願っています。